<2019/5/12 母の日説教要旨> 大塚佐一郎師
 「母の日」の起こりは111年前(1908)アメリカのヴァージニア州のメソジスト教会の日曜
学校で始まったそうです。そのもとになったのは、モーセの十戒の第五戒「あなたの父母
を敬いなさい」でした。それは隣人に対する義務の最初に出てくる戒めですから、人間関
係において一番大切な義務です。そして「あなたの父母を敬え。そうすればあなたは、あ
なたの神、主が与えられる土地に長く生きることができる」とは言っても、尊敬に値する
立派な親なら敬えるが、朝から酒を飲んで仕事をせず、妻や子供を怒こり散らしている尊
敬できない親でも敬いなさいと主は言われるのです。
 親子の関係は神秘です。自分では親を選べません。大塚佐一郎は大塚家22代目の跡継
ぎとして、大塚佐五平と園田千代の長男として富山市で生まれました。母は熊本の出身で
す。この二人の結婚を考えても神秘です。すべて偶然と考えるか、神のご計画と考えるか、
私たちの頭でははっきりと結論が出せません。
 社会に反抗して少年院に入った若者たちを更生させるための第1歩は「親を尊敬する
ように指導することだ」と北海道の家庭学校の第五代校長の谷昌恒先生が述べておられた
ことを思い出しました。
 「わたしは主、あなたの神、あなたをエジプトの国、奴隷の家から導きだした神である。
あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない」身がひきしまりますね。また、
いつくしみ深い神であることも感じられます。それゆえ、第五戒は「してはならない」で
はなく、「あなたの父母を敬えば、あなたの神、主があたえられた土地に長く生きることが
できる」とあり、命令ではなく積極的なすすめであります。当時は、今の小家族のような
生活をしていたわけでなく、共通の先祖をもととした氏族の単位で生活しており、子供たち
は相続した土地に親と一緒に住んでおりました。家族と離れると死しかありませんでした。
主はこのことも配慮されていたと思えば、奥の深い戒めであります。
  私の母について話したく思います。私がお腹が痛い時には、深夜でも、真冬の寒いと
きでもおんぶして病院に連れて行ってくれました。厳しいこともありました。熊本藩士の
娘なので短刀を持ってお嫁に来ました。私が勉強せずに遊んでばかりいると、「短刀でお前
を刺し、私も死ぬ」と言われました。私が22才のとき、擬死の重傷を負い鉱山病院に入院
したとき、半年間、家に帰らず24時間看病してくれました。私の命が助かるために願をか
け、立正佼成会に入りました。
  しかし1983年のクリスマスに原市教会にて村田元先生より、真由子、野百合と一緒に
洗礼を受けてくれました。79才でした。母の愛はアガペーに近い愛で、我が子の幸福のた
めなら、命も惜しまず、与えるのみで報いを求めない高い次元の愛だと思っております。
1989年群馬高専の専任講師になりましたが、それは神が備えて下さった道と思いました。
神のご計画とも知らず、高校に行けなかったことで、母に冷たくあたったことを申し訳な
く思いました。私も年をとり親になり、親の立場で第五戒を考えてみると「父親たち、子
供をおこらせてはなりません。主がしつけ諭されるようにそだてなさい」(ェフェソの信徒
への手紙6章4節)の御言葉が迫ってきます。(要約責任 堀口君子)
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