11月17日(日)説教要録「見よ、私はあなたと共にいる」
創世記 28章10〜22節 ヨハネによる福音書 1章50〜51章
 創世記の今日の箇所はヤコプが父の家、故郷ペエル・シュパを離れて遠く8000キロも
離れたハランの他に旅をするときの物語です。ヤコブは年老いて目の見えなくなった父イ
サクを欺いて、双子の兄であるエソウの受けるはずの祝福をだまし取ったために、兄エソ
ウの激しい憎しみを受け故郷におれなくなったからです。彼は叔父のもとに嫁取りの名目
で旅立たされたのです。旅は自分と向き合う時です。ヤコブはおそらくこのみじめな旅で
父を欺き兄を出し抜いた自分と向き合い、たとい祝福を受けたいためとはいえ自分中心な
人の心を踏みにじる自らの歩みを悔いていたのではないかと思います。およそ三日の旅を
経た夜、野宿して石を枕に寝入ったヤコプは、その夜、彼は天から階段が他に下りそのうえ
を天使たちが上り下りしている夢を見ました。そして、神が彼の枕元に立たれ、「アブラハ
ム、イサクに約束された祝福を与える」といわれ、さらに「私はあなたと共にいる、あな
たを無事この地に帰らせる。そのことが実現するまで決してあなたを見捨てない。」と語ら
れたのです。ヤコブが、自分白身で自分を受け入れがたく思っているとき、神ご自身が近
づいて下さり、そんなヤコブに「私は決してあなたを見捨てない」と言われた時、彼は生
まれて初めて神の臨在を体験し畏れを覚えました。聖なる方の臨在の前に打ち震え、大き
な喜びと感謝に至らせる畏れであります。それまで知識としては神の居られることを知っ
ていたことでしょうが、その方が本当に居られ、共にいてくださる方として信じ、生きる
ことがこの時から始まったのであります。この出来事によりヤコプは生涯にわたって神へ
の信仰に生きる者とされたのです。
 ヨハネの福音書でイエス・キリストはご自分の事を「私はヤコプが夢に見た天から他に
伸びて降りてきたたはしご(階段)である」と言われました。イエス・キリストは紳と人と
との間に神ご自身が与えられたはしごであり、イエス・キリストの十字架の贖いの死におい
て、神を信じる全ての人に神の「私はあなたと共にいる。私は決してあなたを見捨てない」
との福音を歴史の中に現わす方としてこられた方であることを示されたところです。
 イエス・キリストはヤコブのように、私たちが、人々から「いらない者」とよばれ、「自
分でも自分をこのままにはとても受け入れられない」と感じているときに、「神と私たち」
の間に立ち、とりなしてくださる方であると言われるのです.
 イエス・キリストは「私の十宰架は、それでも神はあなたを愛しておられる。神はあな
たと共におられる。神はあなたを決して見捨てない方として居られることを示すためであ
る。と言われているのです。
 「たとえ、あなたがあなたを見捨てても、私は決してあなたを見捨てない」それが、イ
エス・キリストの十字架によってあらわされた神の愛なのです。
                            村田 元 牧師
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